おはようございます。こんにちは。こんばんは。Hej, あんです。
私は現在スウェーデンの大学に通っていますが、スウェーデンの大学に入学した経緯をお話しします。
スウェーデンの大学からオファーをもらうまで
まず、私が海外大を将来の進路として決めたのは中学2年生の冬ごろです。
中学校で進路指導というものがなんとなく始まり、具体的な将来を考え始めた頃にまずヴァイオリニストか医者か迷いました。小学生の頃にご縁があっていろんな経験をさせていただいた影響で、将来は困っている人を助ける仕事、笑顔にする仕事をすると決めていました。私の中でその具体的な選択肢が、7歳からやっていて演奏すると周りの人が喜んでくれるヴァイオリンを極めるか、周囲にいた優しくてかっこいいお医者さんになるかでした。
しかし、ヴァイオリンへの熱意は中学受験のためにお休みする前よりは減ってしまっていました。(ちなみに中学受験は3戦3敗です、、、)
そういうわけで、医者になることを決めたのですが、具体的に、僻地や災害の被災地、紛争地などで働きたいと考えました。そうして、国境なき医師団やペシャワール会などに強い魅力を感じました。
その目標をもとに高校選びを始めて、県立高校の国際バカロレアコース(仮)を見つけ、無事に合格しました。県立だったことと、家の収入の関係でかなり破格の額で3年間通うことができました。高校最中はIBが始まるタイミングでコロナパンデミックが起きたり、Mockが始まるタイミングで斜視になってFinal直前まで片目になったり、まあなんだかんだあってIBDPをとって日本の高校を卒業しました。ちなみにHLはMath A&A, 生物、化学で、EEは生物を選択しました。
IBDPを取ることはできましたが、さまざまな各教科の外部評価用のエッセイの提出タイミングやMockに被って片目になったことで少々医療の道を目指す心が折れてしまい、一度福岡の西南学院大学に進学しました。ここは、小学生の頃から憧れていた大学です。
この大学では国際寮で生活し、オーケストラに入って、さまざまな友人に出会いました。この友人たちは全員、常に勉強にも勉強以外にもさまざまなことに果敢にチャレンジしていて、その姿にとても勇気づけられました。
その結果、もう一度海外大に出願することに決め、現在の大学からオファーをもらいました。
現在の大学に進学することを決めて西南は中退し、リンショーピン大学への入学準備を始めました。
高校に入ってから、両親をはじめとした周囲をかなり激しく振り回してしまっていることが反省ですが、その分将来恩返しできるように頑張ります。
オファーから渡航まで
スウェーデンの大学からオファーをもらった場合、次の手順で手続きが進んでいきいます。基本的に正規も交換留学も異なる大学でも共通の手順ですが、必要書類や住居など少し異なる場合もあるので、実際にスウェーデンに留学する方が読んでいたらこれは参考程度にしてください。
- 学費の支払い
- 居住許可の申請
- パスポートチェック
- 住居の契約
- 渡航準備
- 渡航
1. 学費の支払い
スウェーデンの多くの大学で利用されているLadokというポータルサイトで、学費の詳細を確認することができます。カード支払いや国際送金などさまざまな方法がありますが、私はWISEを利用して学費を支払ってもらいました。私の場合、かなりの額を動かすことになったため、銀行窓口で限度額の引き上げ手続きが必要でした。ここで同時に、居住許可申請用の貯金残高証明書を発行してもらいました。
2. 居住許可の申請(Residence Permit)
日本の学生は、MigrationsverketからオンラインでResidence permit for studyを申請します。この申請には以下の書類が必要です。また、在学期間中に居住許可が切れる場合はその都度延長申請が必要です。延長の場合もほとんど手続きは変わりません。
- 滞在予定期間を十分にカバーするパスポート
- 大学の入学許可証(Notification of Selection Result)
- 貯金残高、もしくは奨学金の証明書など
- 学費納入の証明
- 保険加入証明書
パスポート
私は2026年6月卒業予定ですが、わずかに有効期間が足りなかったためパスポートを更新しました。特に、明確な期間のルールはありませんが、何があるのかわからないので余裕があった方が良いでしょう。
大学の入学許可証
スウェーデンの大学への出願に利用するプラットフォームUniversityadmissions.seのマイページからダウンロードすることができます。注意するべき点は、申請する方がフルタイムのプログラムからオファーをもらっている必要があることぐらいでしょう。
貯金残高、もしくは奨学金の証明書など
これは、スウェーデンで十分に生活することが可能であることを証明するための書類です。2024年8月現在、1ヶ月分の費用は10,314sek≒143,000円(2024.8.6時点)必要となっています。
つまり、半年間申請する場合は
10,314×6=61,884sek≒855,000円 以上の貯金残高、もしくは奨学金を証明できるもの、
1年間申請する場合は
10,314×12=123,768sek≒1,710,000円 以上が必要になります。
ただし、食事や住居など無償で提供されるものがあれば、その分の金額を差し引いた額が必要最低限の生活費となります。
2024年の申請からは、最大2年間の居住許可を申請できるようになっているので、申請期間と貯金残高が釣り合っているかしっかり確認してください。
残高証明書は基本的に銀行の窓口で手続きして発行してもらうことができます。英語か、もしできたらスウェーデン語、スウェーデンクローナで発行してください。
私の銀行はスウェーデン語にもスウェーデンクローナにも対応していなかったため、英語と円で発行してもらいましたが、問題なく申請は通ったので、ここはそこまで心配しなくて大丈夫だと思います。
学費納入の証明
私はWISEの領収書を提出しました。WISEの場合は明細のDetail画面からPDFの領収書をダウンロードすることができます。
保険加入証明書
保険は、留学する期間によって異なります。
1年以上留学し、学費を支払っている場合は、現地の国民保険のようなものに自動的に加入することができます。この場合は、入学許可証などで1年以上の留学期間を証明できていれば
一方、1年未満の留学や学費を払わない(EUからの留学など)場合は自身で留学保険や旅行保険などに入る必要があります。その場合、保険に入っていることが証明できる書類が必要になります。
3. パスポートチェック
居住許可を申請した後、日本の場合は東京にあるスウェーデン大使館にパスポートを見せに行く必要があります。申請後に、大使館から日程などの案内が送られてくるので、そのメールに従ってパスポートを見せに行ってください。
これが終われば、あとは居住許可が降りるのを待つだけです。
4. 住居の契約
住居は最も大学や留学形態によって異なります。
私が通うリンショーピン大学では、交換留学生や一部キャンパスの学生には大学から住居が指定されますが、正規留学生の多くは自分で住居を探す必要があります。
スウェーデンには大学と提携している不動産会社がいくつかあり、そのサイトに登録すると1日1ポイントずつポイントが増えていきます。このポイントが高い人が優先的に契約されるため、できるだけ早くこのサイトに登録する必要があります。
現地の学生は17歳くらいから登録している人もいますし、PhDの学生まで利用するため、3000ポイントあるような学生とも競う必要があるため、出願した時点で登録してもいいかもしれません。
ただし、これらのサイトに記載される住居は大学の関係者のみが居住することができる住居であるため、比較的大学に近く、安価で安全だと言えます。
また、住居が事前に決まらなくても、アパートメントホテルなどで数ヶ月過ごしながら現地で住居を探す学生もいて、案外どうにかなります。
5. 渡航準備
主な準備は以下の3つです。
- クレジットカード、デビッドカードの用意
- 住居が決まっていれば大きな家具の購入など
- 言語の勉強
クレジットカード、デビッドカード
スウェーデンはキャッシュレス社会で、1年間ほとんど現金を使っていません。それほど、キャッシュレス決済が浸透しているため、クレジットカードやデビッドカードが必要になります。また、1種類だけだと店舗で対応していない場合があるため、数種類のものを持っておいた方が良いでしょう。
家具
住居を契約し、かつ、家具なしの物件だった場合、IKEAのオンラインショップなどでベッドやテーブル、最低限のキッチン用品の購入と配達を手配しておくと良いでしょう。さらに、IKEAの場合組み立てサービスなどもあるので、それらを利用してスウェーデンでの生活をスムーズに開始しましょう。何も用意していないと、長旅直後で疲れた中、床の上に服やコートを敷いて一夜を過ごすことになりかねません。
言語の勉強
スウェーデンの公用語はスウェーデン語です。また、大学はプログラムによりますが、留学生向けのものは大体英語です。スウェーデンについたらそれらの言語で生活しなければいけないので、できるだけ準備しておいた方が良いでしょう。
多くの場合スウェーデン語には触れたことがないと思いますが、スウェーデンの多くの人はとても流暢に英語を話すので、英語で意思疎通をとることも可能です。
しかし、もちろんスーパーや街中の表示は全てスウェーデン語になるので、多少スウェーデン語を学んでおくと戸惑うこともありませんし、現地の言葉で挨拶できれば相手からの印象もやはり良くなることは間違いありません。
あとは、現地で慣れるのと、翻訳アプリを駆使して問題なく過ごすことができます。
6. 渡航
ついに、渡航です。
出国する際は、必ず手荷物のすぐ取り出せる場所に、パスポート、居住許可が降りた通知の手紙、航空券、必要であれば帰りの航空券を入れておいてください。
また、荷物の規定は航空会社のホームページなどで確認してください。
そして、日本からスウェーデンへできるだけ安く行こうとすると非常に長時間の旅になります。できるだけ自分がリラックスできるような格好で、リラックスアイテムを持って行ってください。
無事に出国したらあとは荷物の紛失だけには気をつけて、あとはもう楽しむのみです。寝るもよし、映画を見るもよし、パソコンをいじるもよし、楽しんでください。そして何かに困ったら必ず、周りのCAさんや職員さんなどを頼ってください。
あとは現地でプログラムが始まってからは、友人などさまざまな人と出会って助け合える環境に恵まれたので、特に大きな問題もなく1年過ごすことができています。
次からはスウェーデンや大学を紹介していこうと思います。
Hej då!